子供の頃から、体を動かすことが大好きで、ゲームよりも毎日外で遊んでいました。特に小中高から短距離走と腕力には自信を持っていました。
短距離走は常にクラスで1番か2番、小学校の腕相撲大会では優勝するなど運動に関して絶対の自信を持っていました(笑)
その反面、勉強は得意ではありませんでしたが、でも数学だけはなぜか得意だったんです！高校の入学テストで1位を取ったのは、今でも自慢だったりします(笑)
今はかけっこよりも長距離です。マラソン大会に出場したり、趣味の自転車で健康維持に努めています。
小学校の帰り道、父の作業場の前を通ると、いつもツナギを着て黙々と作業をする父の後ろ姿を見て”いつも大変そうだなぁ～！”と子供ながらにも少し心配しておりました。
時々、父から仕事の話を聞くこともあったのですが、”鏡面磨き”の話を聞いときは、理解はあまりしてなかったものの凄いワザを持ってる父を少し誇りに思っていました。
私は社会人になり、某家電量販店に就職したのですが、今社会問題になっている『後継者問題』の話を耳にして、「せっかく父があみ出したワザも、誰も継承しないと消滅してしまのか・・・きっと父も寂しいだろうなぁ」と思いました。
どんなに優れた技術でも継承者がいないとそこで終わってしまう。それなら私がやるしかないな！と決意したのです。
洗車や車内クリーニングの方法は覚えてしまえばどないでもなります。技術も知識もノウハウもすぐに習得が可能なんです。それに引き換え当店の「磨き」は全然違います！そんな簡単にはいかないのです。
父が開発した鏡面磨きは大変な手間と”忍耐力”が必要なのです。まずコンパウンドが飛び散るのでマスキングを丁寧にやります。これだけで丸1日かかります。ここで手を抜くと悪夢なんです(笑)
飛び散ったコンパウンドの後始末がマスキング以上に大変なんです（汗）
鏡面磨きではコンパウンドだけでなく「水」も使うためさらに労力と時間を取られてしまいます。でもこの手作業で行う技術こそが、父がずっと腕一本で勝負してきた努力の賜物だから、自分のモノにしたと奮闘しております。
その奮闘が父にも認められ、『磨き職人』として自信を持ってやっております。
自分自身、今でも勉強中の身でありますが、いずれこの習得した技術を誰かに伝え、ただの技術ではなく「伝統の磨きワザ」にしていきたいとの思いが強いです。
そして、この技術を習得すれば、どこに住んでても仕事に困らないということを知ってもらうためにも、今後は経営者として従業員の育成や時代に合わせた業務の拡張など、いろいろと責任感も出てきます。
父が現場に居なくても、私の力で仕事を回していけるように、頑張っていきたと思いますので、まだまだ未熟な私ですが、みなさんどうぞご指導よろしくお願いいたします。
うちの磨きは、腕で勝負しているので、他店に比べてもひと手間も二手間も工程が多く、忍耐力と持久力、そして自分との戦いなんです！
まだまだ、仕上げに時間が掛かり、父のスピードには全然追いつけませんが、私が磨いたクルマをお客様に見てもらったときの、”お客様の目の輝き”を見るのがとても楽しみになりました。
「わぁー！」と言って驚き、そして「本当に新車みたいになった！ありがとう！」と言ってもらったときに、努力して良かった！耐えてよかった！(笑) と思いますね。
あれだけしんどい作業をしたにも関わらず、もっといい仕事がしたい！もっと感謝される仕事がしたい！と意欲が湧いてきます！私の精神力はお客様の言葉に支えられているんだなぁ～って思います。
今回よりもさらにいい仕事が出来るよう頑張りますので、どうぞ末永くよろしくお願いします。
